皆さんは持続可能な社会ってどんな事を思い浮かべますでしょうか?
SDGsを始め、カーボンニュートラル、最近ではグリーンテックなど様々なキーワードが世界から注目を集め、世界中がより良い社会を目指して奮闘しています。一方、国内のニュースサイトやSNSではやや言葉だけが先行して何だか少し他人事の様に扱われている節があるのかと感じてしまう時があります。私も初めはそうでした。
そんな私ですが、ある時気付かされたのです。
今から約3年前、世界を震撼させ今尚世間を脅かす新型コロナウイルスの感染拡大をきっかけに自分たちにとって本当に優先すべき事は何なのか改めて自分と向き合う時間を与えてくれました。
当時はワクチンも無く未知のウイルスに皆さんも怯える毎日だったのではないでしょうか。
「当たり前」だった日常を奪われ、我慢に我慢を強いる環境の中、ある種違和感の様な感覚を抱いたのを今でも鮮明に覚えています。
その違和感の正体は、「自分や周囲の方々に感謝出来ているか?」でした。
自分に感謝とは運動や勉学など自己投資出来ているかどうか。
周囲は家族を始め会社の同僚や取引先、工場のスタッフ、更にはインフラを維持する為に日夜頑張ってくれている方々全てに感謝しているかどうか。
自問自答を繰り返した結果、答えは「不十分」でした。
私たちの作る製品は謂わば嗜好品です。世の中に無くても電気やスマホの様なライフラインじゃ無いので無くても困りません。一方で一人一人の特別な日を、ほんの少し笑顔に出来たり、日常生活をほんの少しお助けする事ができます。
とは言え、ファッション業界は1990年代後半のファストファッションブーム以降、供給過多と世間から厳しい指摘を受けておりアパレルの2020年時点の生産量は1億3,000万t、その内廃棄量はなんと9,200万tにも昇ります。
一方で廃棄されている製品の中に雇用も存在しています。市場規模は2021年では7兆6,105億円と服を作る事で生活している人が世の中に沢山いらっしゃいます。
廃棄と雇用。
矛盾とも言える現実で違和感を抱いた日から、自分と周囲に感謝しつつ、持続可能な社会を目指すには一体何が出来るのか毎日必死に考えました。
ファストファッションの様に安価な製品作りを目指しては大量の廃棄を生みます。
かと言って環境に優しい素材やリサイクル素材はまだまだコストダウンが難しくどれも高価で私たちが扱えるほど力もお金も知名度さえありません。
幼い頃から母の影響もあってファッションが身近だった私は、率先して世間の事を学び、ファッションを通じて私に関わってくださる方達を幸せにする。極々平凡で単純かもしれませんが私にとってこれしか無いと思えたのです。先ずは身近な家族や友人、一緒に働く仲間、応援させて頂いているお取引先様、応援してくださるユーザー様を笑顔にする。私たちのミッションです。
この様な思いを込めてFOR YOURSを立ち上げました。
私一人では小さな事しか出来ませんが協力してくれる仲間や頼れるスタッフがいます。
皆さんに必ず恩返しが出来る様尽力してまいります。
参考リンク:
環境省 サステナブルッファッション
https://www.env.go.jp/policy/sustainable_fashion/index.html